熊本家庭裁判所八代支部 事件番号不詳 決定
少年 S(昭一九・二・一生)
主文
少年を中等少年院に送致する。
理由
一、非行事実
別紙非行事実のとおり
二、適条(罪名)
(一) の一乃至四〇の各事実は各刑法第二三五条(窃盗)
(二) の一乃至三の各事実は各刑法第二四三条同第二三五条(窃盗未遂)
三、主たる問題点
少年はその性格特徴として気分易変性が顕著で内省力、抑制力にとぼしく、即行的に非行に走りやすい傾向をもつている。
少年の非行は既に小学校時代より発現し過去に教護院送致、保護観察、初等少年院送致等の各処分に付されたが非行性はなかなか矯正されていない。
本件は前記初等少年院仮退院後幾ばくも経ずして更に反覆累行したもので、その回数及び手口からその犯罪性はかなり固定化していることが認められるので、この際更に強力な矯正教育を施すを相当と思料し、少年法第二四条第一項第三号、少年審判規則第三七条第一項後段に則り中等少年院に送致するを相当と認め主文のとおり決定する。
(裁判官 市川郁雄)
別紙 非行事実
少年は
(一) 一、昭和三四年一〇月末から一一月初頃の間の午後一時頃神戸市葺合区○○○通り○丁目○番地○○鉛筆神戸連絡所において所長○村○雄保管にかかる現金二五、六〇〇円を
二、同年一二月一五日午後一時頃神戸市生田○○○通○丁目古物商○岡○正(四二年)方において手提金庫一個時価五〇〇円、現金五七、一二二円、収入印紙四五〇円、外銀行定期預金通帳等二三通を
三、同年同月二二日午後九時頃八代市○○○○町○○総合病院前自動車内より熊本市○○○町○○○番地自動車通転手○上○助(二五年)所有のオーバー一枚時価五、〇〇〇円相当を
四、同年同月同日午後一一時頃八代市○○町○○○番地医師○妻○明(三八年)方において封筒入現金三〇、〇〇〇円を
五、同年同月二五日熊本市○○○○町○○番地○○医院において、同院無職○上○子(二六年)所有の現金五、〇〇〇円位を
六、同年同月同日午後四時頃熊本市○○○○町○○番地機械工具商○猪○郎(二五年)方において同人所有の男物腕時計一個時価四、〇〇〇円相当を
七、同年同月二六日午後七時頃八代市○○町○○番地○○病院事務室において、八代郡○○村大字○○○×××番地○田○き(四五年)所有の茶色財布一個時価五〇円、現金二、一〇〇円を
八、同年同月二七日午後六時頃八代市○○○○町○○番地医師○和○(五五年)方において現金四五、〇〇〇円を
九、昭和三五年二月二六日午前零時三〇分頃八代市○○町○の○番地医師○原○(四二年)方において同人所有の写真機一個、ワニ皮バンド一本、万年筆一本、鉛筆一本、手帳一冊時価合計六、〇六五円を
一〇、同年三月五日午後七時三〇分頃八代市○○町○○○番地医師○誠(四一年)方において同人所有のカメラ一個時価二五、〇〇〇円を
一一、同年同月六日午後一一時三〇分頃人吉市○○○町○○○番地○○病院○上○生(三三年)方において同人所有の現金五、〇〇〇円位を
一二、同年同月八日午後八時頃人吉市○○町○○○番地医院○永○可○(六一年)方において同人所有の顕微鏡一台、対物レンズ三枚、接眼レンズ九枚時価七五、〇〇〇円を
一三、同年同月同日午後八時二〇分頃人吉市○○○町○○○番地医師○川○則(五二年)方において封筒入現金三、〇〇〇円を
一四、同年同月九日午後八時頃人吉市○○町○○○番地医師○江○一(四八年)方において同人所有の手提金庫一個時価三、〇〇〇円相当、風呂敷一枚時価三〇〇円相当、現金六、〇〇〇円、○○銀行預金通帳等外二六点を
一五、同年同月一〇日午後八時頃八代市○○町○○番地○○病院看護婦室において同院看護婦○田○子(一八年)所有の現金五〇〇円を
一六、同年同月一一日午後八時頃八代市○町○○○○番地○○病院において無職○田○子(二〇年)所有のイヤリング六組、ネックレス一個、ブローチ一個、カウスボタン一組時価一、四三〇円相当を
一七、同年同月一二日午後七時三〇分頃八代市○○○町○○○番地無職○屋○子(二二年)方において同人所有の女物財布一個時価五〇〇円相当及び現金九、三〇〇円位を
一八、同年同月一三日午後八時頃八代市○○○町○○番地○○病院において無職○田○子(四五年)所有の現金五〇〇円を
一九、同年同月一六日午前一時三〇分頃八代市○○町○○番地医師○田○来(六七年)方において同人所有の日本刀一振時価五〇、〇〇〇円相当を
二〇、同年同月一六日午後八時頃水俣市○○町○○番地○○病院において同院看護婦○田○ユ○(二六年)所有の財布一個及び現金五〇〇円位を
二一、同年同月一七日午前二時頃水俣市大字○××××番地無職○田○十(七二年)方において同人所有の財布一個時価二〇〇円相当及び現金八〇〇円位を
二二、同年同月同日午後八時三〇分頃水俣市大字○××××番地医師○城○俊(六〇年)方において同人所有の金鎖木製角型花模様つきネックレス一個、金鎖丸型皮製のついたネックレス一個時価合計一、二五〇円を
二三、同年同月同日午後九時頃水俣市○町○の○○番地医師○田○也(三九年)方において同人所有の現金五〇〇円を
二四、同年同月一八日午後九時頃水俣市○町○○寺僧侶○村○誠(六二年)方において同人所有の財布一個時価五〇〇円及び現金五〇〇円を
二五、同年同月一九日午前一時頃水俣市○町○○の○番地木材業○子○(四〇年)方において同人所有の封筒入現金一一、九七〇円、手形額面三〇〇、〇〇〇円一枚を
二六、同年同月同日午後九時頃人吉市○○町○○○番地○下○子(四一年)方において同人所有の現金二、八〇〇円、毛糸シヤツ一枚時価五〇〇円相当を
二七、同年同月二一日午後九時頃人吉市○○町○○番地○○○○銀行人吉支店独身寮において寮母○野○オ○(五一年)所有の財布一個及び現金七〇〇円、生卵五個時価五〇円相当を
二八、同年同月二二日午後七時三〇分頃人吉市○○○町○○○の○番地茶販売店○越○男(三八年)方において手提金庫一個時価一、八〇〇円相当及び現金五、七〇〇円を
二九、同年同月二三日午後九時頃人吉市○○○町○○○番地○○病院○上○生(三三年)方において封筒入現金一七八、〇〇〇円を
三〇、同年同月同日午後一〇時頃人吉市○町○○院内分娩室において同院助産婦○藤○ミ(四八年)所有の現金三〇〇円を
三一、同年同月二八日午後七時頃鹿児島市○○町○○○番地○○医院内において同院看護婦○尾○子(三八年)所有のハンドバツク一個、財布一個、現金二、〇〇〇円を
三二、同年同月二九、三〇日頃の午前一時頃鹿児島市○○町○○○番地眼科医院○塚○一方において同院歯科医師○原○郎(三六年)所有の金側腕時計一個及び黒皮折畳式財布一個、現金九、六〇〇円を
三三、同年四月三日午前二時頃鹿児島市○○○町○の○○○番地○○外科医院において無職○園○子(三三年)所有の現金八、八〇〇円を
三四、同年同月同日午後九時頃鹿児島市○○○○○町○の○○番地医師○良○夫(五三年)方において現金二、〇〇〇円を
三五、同年同月五日午前一時頃鹿児島市○○○町○○番地病院長○反○哲○(四九年)方において現金七五、〇〇〇円を
三六、同年同月一一日午前一時頃人吉市○○○町○○番地林産業○上○義(三一年)方において同人所有の現金一〇、〇〇〇円位を
三七、同年同月一四日午前零時頃水俣市○町○番地菓子業○里○雄(五一年)方において同人所有のナイロン製手提一個時価二〇〇円相当を
三八、同年同月同日午前一時頃水俣市○町○○番地化粧品小売商○手○梅○郎(三五年)方において茶色折畳式財布一個時価一〇〇円及び現金五、〇〇〇円位を
三九、同年同月一六日午前一時頃人吉市○○町○○○○番地牛乳業○内○一(二九年)方において手提金庫一個時価四、〇〇〇円及び現金一八、〇五〇円を
四〇、同年同月一九日午前二時頃人吉市○町○○番地病院において同院産婆○場○カ○(六二年)所有の現金一、四〇〇円を
各窃取し
(二) 一、同年三月六日午後八時頃人吉市○○○町○○○番地○住○弘(二八年)方屋内において金品を窃取しようとしたが家人に発見されてその目的を遂げず
二、同年同月同日午後一一時頃前記○住方屋内において金品を窃取しようとしたが家人に気づかれたためその目的を遂げず
三、同年同月九日午後六時三〇分頃人吉市○○○町○○○番地医師○川○俊(七三年)方屋内において机の抽出、笥箪の抽出を物色して金品を窃取しようとしたがその目的を遂けなかつ
たものである。